1949-05-28 第5回国会 参議院 運輸・大蔵連合委員会 第1号
その点につきまして、赤字続きのところを政府は拂下げて、儲つておるところは拂下げないのかという点と、赤字続きのところを拂下げても、経営者は、赤字であつては値よく買わないじやないか、收入があつて財産價値があるのであるから、財産價値の余りないところを民間会社に拂下げましてもなかなか採算が取れんじやないかと思います。
その点につきまして、赤字続きのところを政府は拂下げて、儲つておるところは拂下げないのかという点と、赤字続きのところを拂下げても、経営者は、赤字であつては値よく買わないじやないか、收入があつて財産價値があるのであるから、財産價値の余りないところを民間会社に拂下げましてもなかなか採算が取れんじやないかと思います。
こうした評價では、又後日拂下疑獄事件とかが起ると困りますから、とにかく正当な評價を、誰が聞いても成る程と納得の行くような評價がないと、大きな間違いが起ると思いますが、昭和十八年頃は、枕木が一本二円かそこらですが、現在松の枕木で三百円、「ひのき」で八百円か九百円、非常に財産價値が百倍ぐらいになつておりますが、この点を勘案して頂きたいと思いますが。
それからそういうふうな企業形態を作れば、赤字だから資本が集まらんと直ぐ断定しないで、相当財産價値もあるから、やり方によつては、相当私は民間資本も吸收できるのではないかというような考え方をしております。
そしてこの特別相続分があつたほうが、次に又相続が起こるのでありますから、その次の相続までの間に財産價値の回復が容易である。だからこういうような工合になるのはよくないのであつて、やはり原案のとおりにするのが適当である、こういう意見の陳述がございました。これにたいしまして北村委員からは特別相続分という利益のために相続希望者がここに出るだろう。
通常の場合におきましては、相続から相続の間に先ず財産價値が相当殖えることが前提でありまして、兄弟に対する償還等を済まして、若干受継いだものも殖えて行くという結果になるのであつて、持分の財産價値の上からいいましても、通常の場合に段々減つて行くというわけではないと思います。短い期間に度々起れば、財産價値の囘復を見ることができないで、細つて行く、こういうことはあり得る。
御承知のように石炭事業というものは、たくさん掘つて増産すれば石炭の單價は安くなり、財産價値は減耗していくということになるのでありますから、どうしても、ここにいろいろな福利施設なり、あるいはまた住宅計画を立つる場合におきましては、採算第一主義の限界を突破するのであります。